山の花の素適なカレンダーの紹介です。 [高山植物]
今日は、素適な山の花の素適なカレンダーの紹介です。
そのカレンダーは、植物写真家・ジャーナリストでロッククライマーの新井和也さんの356日花めくりカレンダーです。
新井和也プロは、平成25年7月に剱岳にて帰らぬ人になりました。しかし、奥様が貴重な写真の思いを形にしてくれました。
毎日、違った花が365日楽しめるのが良いです。また、花図鑑としても使えます。
購入は、八ヶ岳山荘、三つ峠山荘、アポイ岳ファンクラブで販売していますが、印刷部数は少ないので購入を希望する人は事前に山荘に電話で確認した方がいいでしょう。
また、カレンダーの売り上げは、生前、新井プロが熱心に活動していた高山植物の保護活動の基金となります。↑365日違った花が楽しめる日めくりカレンダーとなっています。
↑プリントですが、新井和也プロのサイン入りです。僕の所有する図鑑はすべてサイン本です。
↑6月11日は、僕の好きなキタダケソウです。
↑北岳バットレスに咲くタカネビランジです。植物写真家でロッククライマーの新井和也プロではないと撮れない写真です。
こんな素適な写真が1年365日楽しめる日めくりカレンダーです。
2013年の夏山遠征~剱御前の高峰の花たち [高山植物]
今回の夏山遠征(稜線避暑バカンス)で、見られた高山植物の一部を紹介します。雪解けの遅い雪田ではチングルマ、イワカガミ、イワイチョウ、ハクサンイチゲ、アオノツガザクラ、タテヤマリンドウなど早春の花々が咲き、雪解けの早い所では、せり科の仲間やウサギギク、トウヤクリンドウ、ミヤマリンドウ、イワギキョウなどが咲き、春と夏の高山植物を一度に楽しめるのが好いです。
先ずは、花貴き高山の情景です。ちなみに、今回の山旅は星空観察がメインだったので、マクロレンズは不携帯です。
↑チングルマとコバイケソウの競演。
↑コバイケソウとナナカマドの競演と奥大日岳。
↑チングルマの谷。
↑イワギキョウと立山。
↑稜線に咲く高山植物のラストを飾るトウヤクリンドウ。
↑天気が好いので多くのトウヤクリンドウの花が開いていました。
↑剱御前小舎の周辺多く咲いているイワツメクサ。
↑雪解けの早かった場所のチングルマは既に花穂になっています。
↑逆に、雪解けの遅い場所では、チングルマが最盛期!雪田ごとに雪解け時期が異なるので、同じ花でも開花時期がずれて長い期間楽しめるのが高山の良い所です。
↑マクロレンズではありませんが、寄ってみました。オリンパスのレンズは、他社のレンズより寄れるレンズが多いので標準レンズでも花を撮るには意外と便利です。
↑チングルマに囲まれて咲いているイワカガミ。これは、最短撮影距離に近いかなぁ?
↑登山道脇でちょこちょこ咲いていたミヤマリンドウ。
↑ヨツバシオガマも沢山咲いていました。
↑イワイチョウもちょこちょこ咲いています。
↑クルマユリ。登山道脇で、このオレンジの花は目立ちます。
↑先月、剱岳で落石により他界した植物写真家の新井和也さんに敬意をこめて
新井和也さんの植物図鑑は、高山での携帯性に拘り、軽くそれでいて密度の濃い内容で良いです。特に、印刷される花の色合いや花の大きさに拘ったりと、他の植物図鑑とは一線を画するところがあります。もう新刊(期待していたランの本を編集だったのが惜しいです。)が発行されないのが寂しい限りですが、これからも大切に使わせてもらいます。
雨の日は読書!? [高山植物]
今週末は、キスゲが咲き乱れ黄色い絨毯の大江湿原(尾瀬沼)の予定でしたが、最新情報によると今年のキスゲは、尾瀬沼、尾瀬ヶ原とも不作のようで、梅雨明けしたのに悪天候なので盛夏の尾瀬沼は来週末に順延です。
雨の日は、読書に限る?ということで、最近購入した植物写真家の新井和也さんの図鑑を”じっくり”見ることにしました。新井和也さんのマニアではありませんが、折角なので全て”サイン本”を購入しています。サインと共に書かれる一筆が好い感じです。
新井和也さんの本は、他の植物図鑑とことなり、原寸大や生育環境が解る写真の掲載、山に携帯しやすい軽い紙で製本した本など、ロッククライミングやテレマークスキーなどアクティブに行動する植物写真家の視点でアイデア満載の図鑑です。
また、北海道の名山の花図鑑は多くありますが、マイナーな山の花図鑑を探していたら、北海道の花図鑑で有名な梅沢俊さん著の「北の花名山ガイド」なる本がありました。早速、アマゾンで取り寄せました。当該、花図鑑は、北海道の殆どの花の山が紹介されているので、知りたかった内容が網羅されていたので、今後の北の花山旅の良い参考書になりそうです。
新井和也さんのサイン本は、KAZの活動日誌からメールにて購入できます。
↑雨の日は、読書に限ります?E-PL1 LUMIX G 20/1.7
↑植物写真家の新井和也さんのマニアではありませんが、サイン本を購入しています。
サインと共に書かれている一筆が好いですね。サインも今年は少し変わった(右下の本)ようです。
E-PL1 LUMIX G 20/1.7
シレトコスミレ~地の涯に咲く孤高のスミレ~ [高山植物]
今年の夏山遠征山行は、1年ぶりに北海道に行ってきました。それも、最果ての世界遺産”知床”に咲くシレトコスミレ(硫黄山周辺に咲く特産種)に出合う山旅です。尾瀬仲間のてばまるさんと事前に打ち合わせて、北海道の尾瀬仲間のMIURAさんに積雪の状況を聞いて開花時期を7月の第一週と予想し、格安早期割引航空券に宿の予約に、硫黄山の入山手続きなど一つ一つ準備をしました。
硫黄山登山を7月7日に決定し、織姫と彦星が出合う様にシレトコスミレとの出会いを願うだけでした。しかし、直前に「稜線のシレトコスミレは、開花が早く既に終わっている。」との情報が入り、天候と同様に曇天・霧の不安を抱えての入山した。
でも、シレトコスミレは期待を裏切らず遅咲きの個体が僕らを待っていてくれました。
今回は、僕が撮ったシレトコスミレを紹介します。
山行記録は、MIURAさんのブログに詳しくUPされているのでそちらをご覧いただければ幸いです。
↑硫黄沢の上部のガレた砂礫地に咲いていました。
このシレトコスミレは、最初に見た花で感慨深いものがあります。
E-M5 ZD12-60/2.8-4.0SWD
↑時折降った雨の滴が花弁に乗っています。白に中心部分の黄色が映えます。
E-M5 ZD50/2.0Macro
↑殆どの個体が、早咲きの花が種になっていました。種と花のコラボも良いものです。
背景を茶色の岩にして白い花弁が映えるようにしてみました。
E-M5 ZD50/2.0Macro
↑何とかして、花が複数ある株を・・・と言うことでMIURAさんが見つけてくれました。
E-M5 ZD50/2.0Macro
今回は、稜線に咲くシレトコスミレを見ることができなかったので、シレトコスミレと知床の峰々の
情景を撮ることができませんでした。何時か、このような光景を見てみたいものです。
そして、硫黄山で見たかったもう一つの花もGETしました。
↑それは、メアカンフスマです。北海道でも、名前由来の雌阿寒岳と
知床半島にのみ咲く貴重な花です。
硫黄山 2012年7月7日 シレトコスミレ
念願のシレトコスミレ 速報 [高山植物]
数年前から計画していた念願の地の涯の孤高のシレトコスミレに会いに来ています。大変厳しい道のりでしたが何とか見る事ができました。
初めて見るシレトコスミレに感動しました。
初めて見るシレトコスミレに感動しました。
タニマスミレ [高山植物]
今日は、天気予報が良かったら日帰りで尾瀬ヶ原に行く予定でしたが、前日の夜の天気予報は曇りだったので諦めたら、予報が外れて好天!また、前日の積雪で白い雪を被った燧ケ岳と至仏山をライブカメラで見て山の天気予報は当てにならないことを実感しました。そんな訳で、今後の山行の下調べをしました。
今年の花の夏山遠征は、北海道の知床を予定しています。航空券、宿の手配も済んで後は好天を願うばかりです。一番の目的は、孤高のスミレ!シレトコスミレを見に行くことですが、ちょっと調べると、なんと!!近くの羅臼湖周辺の岸には、あの高貴な紫色の氷河期の生き残りで貴重なスミレ「タニマスミレ」が咲いている様です。タニマスミレは、大雪山の高原沼巡りで比較容易に見られますが、時間あれば羅臼湖のタニマスミレを観てみたいものです。(同行者に検討してもらおっと・・・!)
↑北海道の湿地や沼などの湿り気の多い場所に生育していますが、個体数が少なく絶滅危惧種に指定されています。他の紫色のスミレには無い、何とも気品あふれる紫色が好いです。また、かわいいハート形の丸い葉も特徴的です。
大雪高原温泉沼巡りにて:2008年7月15日撮影
↑大雪山の奥座敷、沼の原~五色ヶ原間の沢沿いの湿地で見つけたタニマスミレです。ここでの生育は知られていなかったので、大発見のサプライズでした。下山後に大雪高原温泉のスタッフ方に話すと驚いていました~(笑)。
沼の原~五色ヶ原間にて:2010年7月26日撮影
ウルップソウとホソバウルップソウ [高山植物]
ウルップソウは、高山植物のなかでも好きな花の1つです(ちなみに、1番はキタダケソウです)。北海道と本州では白馬岳と八ヶ岳のみに咲く貴重な花です。また、北海道の大雪山には、固有種のホソバウルップソウが咲いています。今回は、先日白馬岳で見てきたウルップソウと以前大雪山で見たホソバウルップソウを比較して見ました。
↑大雪山系に咲く、ホソバウルップソウ。ホソバ(細葉)と言われるだけあって、葉が細いのでしょうか?白馬岳のウルップソウを見るまでは、細葉のイメージが分かりませんでした。(大雪山 高根ヶ原にて)
↑白馬岳のウルップソウです。ホソバウルップソウと比較して、葉が幅広く大きいです(納得!)。(白馬岳にて)
↑白馬岳のウルップソウと比較すると葉の違いは分かりましたが、ホソバウルップソウは、ちょっと背が高くすっきりした感じです。(大雪山 高根ヶ原にて)
↑良く見ると花の形も少し異なる感じです。(白馬岳にて)
↑ホソバウルップソウの花のUP。(トリミング)
↑ウルップソウの花のUP。(トリミング)
拡大して見ると、花は同じですね。北海道には、大雪山以外の場所では、ウルップソウが生育しており、大雪山系のみが葉の細いホソバウルップソウに変化しているので、なぜ?変化したのか?分け合って変化したと思うと植物は面白いです。
2010年、今年のキタダケソウは・・・・・・・。 [高山植物]
今年は、何処の山域でも雪解けが遅れて、高山植物の開花も遅れている様です。ここ数年、キタダケソウを見るために6/25の残雪期の北岳に登っていますが、情報によると雪解けは例年より一ヶ月ほど遅れており、キタダケソウの見頃に合わせての登山は、他の登山とのスケジュールと重なってしまいます。どうなることやら暫く悩みそうです。
今年の北岳の状況は、南アルプスNETで確認できます。
↑2009/6/26の北岳山荘手前から見る北岳。2009年も雪解けが遅く、キタダケソウの開花は、例年よりも2週間ほど遅れていました。2010年の今年は、残雪の状況から鑑みるとさらに遅れそうです。
↑2008/7/4の北岳山荘手前から見る北岳。この年のキタダケソウは、丁度見頃でした。
南アルプスNETの写真を見ると、如何に今年の雪解けが遅れているのが分かります。
キタダケソウが咲く時期の稜線では、雪渓のトラバースがあります。今年は特に残雪が多い様なので、”10本以上のアイゼン及び滑落防止のピッケル”は、必ず装備した方が良いでしょう。(毎年、軽装備の登山者の滑落事故が後を絶ちません。残雪期の3000m級の高峰に咲くキタダケソウに会いに行くためには、重装備に耐える体力と相応の登山テクニックが必要となります。)
↑トラバースルート直前の急傾斜地に咲く、キタダケソウの群落。
今年も何とかスケジュールを調整して会いに行きたいものです。
キタダケソウにも鹿の食害の脅威に・・・・ [高山植物]
全国で、高山植物の鹿の食害の話が後を絶ちませんが、とうとうと言うべきか?北岳の標高3000m付近にまで鹿が確認されるようになったようです。北岳には、南アルプス・北岳だけに自生する希少種の高山植物「キタダケソウ」を始め多くの固有種が確認されています。幸いなことに、キタダケソウの食害は、確認されていないようですが、後手後手の環境省も流石に”キタダケソウ”だけは特別な様で、先手を打って今年の6月から防護柵を設置するようです。
防護柵に守られるのは良いですが、生育環境に配慮するのは当然で、可能な限り生育風景に溶け込んだ方法で設置してほしいところです。
↑日本第4位の名峰”間ノ岳”とキタダケソウ。 E-3 ZD12-60/2.8-4.0SWD
↑この生育風景を壊さないような方法でお願いします。(ここに防護柵があったら興ざめです。)
E-3 ZD12-60/2.8-4.0SWD
北海道の高山植物VS本州の高山植物 [高山植物]
今日は、北海道で見られる高山植物と本州で見られる高山植物で、見た目は同じですけど違う品種の花を少し紹介します。特に北海道の花は、エゾノ~と付くので学術的には異なるのでしょうけど素人目は殆ど変わりません。
本州のオヤマノエンドウです。(撮影地:北岳)
北海道特産のエゾオヤマノエンドウです。本州のオヤマノエンドウとの違いは、葉や茎など全体的に白い毛が多い様です。(撮影地:小泉岳)
本州で見られるシナノキンバイです。(撮影地:至仏山)
北海道~東北で見られるチシマノキンバイソウです。(撮影地:白雲岳)シナノキンバイとの区別は?です。ただし、大雪山で見られるのはチシマノキンバイソウの様です。
本州の高山帯で見られるハクサンイチゲです。(撮影地:北岳)
北海道で見られるエゾノハクサンイチゲです。本州のハクサンイチゲとは、花柄が短い様ですが
素人には殆ど見分けがつきません。(撮影地:白雲岳)
本州のオヤマノエンドウです。(撮影地:北岳)
北海道特産のエゾオヤマノエンドウです。本州のオヤマノエンドウとの違いは、葉や茎など全体的に白い毛が多い様です。(撮影地:小泉岳)
本州で見られるシナノキンバイです。(撮影地:至仏山)
北海道~東北で見られるチシマノキンバイソウです。(撮影地:白雲岳)シナノキンバイとの区別は?です。ただし、大雪山で見られるのはチシマノキンバイソウの様です。
本州の高山帯で見られるハクサンイチゲです。(撮影地:北岳)
北海道で見られるエゾノハクサンイチゲです。本州のハクサンイチゲとは、花柄が短い様ですが
素人には殆ど見分けがつきません。(撮影地:白雲岳)